こんにちは!上山建築です。
3月より着工していた新築工事はいよいよ完成が近づいてきました!
今回の住宅は、当社では初となる「WB工法(通気断熱WB工法)」を採用した住まいです。
WB工法とは、機械だけに頼らず、家そのものが呼吸するように空気や湿気をコントロールする工法です。
実際に工事を進める中で感じたことや、施工時の工夫、気付いた点などを、数回に分けてご紹介していきたいと思います。
設計段階から現場での施工管理まで私自身で携わっているからこそお伝えできる内容もあると思いますので、ぜひ最後までご覧ください!
第1回目の今回は「基礎の風窓(かざまど)」についてご紹介します。
WB工法で最初に特徴的となる工程が、この“基礎の風窓づくり”です。
現在の住宅では、床下換気の方法として「基礎パッキン工法」が主流となっています。
基礎パッキンとは、基礎コンクリートと土台(木材)の間に設ける約2cmほどの隙間をつくる部材のことです。
床下に空気を取り入れることで湿気がこもりにくくなり、結果としてシロアリ対策や木材の腐食防止にもつながります。
特に近年は、基礎断熱を採用する住宅も増えています。
基礎断熱で使用される断熱材には、シロアリが好む素材もあるため、湿気をため込まない環境づくりがとても重要になります。

うす緑色の材料が基礎断熱材です
また、基礎コンクリートは施工時に多くの水分を含んでおり、完成後も長い時間をかけて内部の水分を放出し続けます。
さらに、基礎は土台よりも少し大きく施工されるため、万が一雨水が入り込んだ場合、その段差部分に水が溜まることがあります。
その水分を土台が吸い込んでしまうと、木材の腐食やシロアリ被害の原因になることもあります。
そのため、基礎と土台の間には適切な空間を設けることが大切になります。
そこで生まれたのが、基礎と土台の隙間を利用して床下換気を行う「基礎パッキン」です。

過去物件の基礎パッキン取付状況
一方、WB工法では一般的な通気型の基礎パッキンは使用せず、「風窓」を設ける方式を採用しています。
昔ながらの風窓は、夏場はしっかり換気できる反面、冬場も冷たい空気を取り込んでしまい、室内が寒くなりやすいという欠点がありました。
その課題を解決するのが、WB工法で使用される「アンダーヘルス」という部材です。
この部材には形状記憶合金が組み込まれており、外気温がおよそ15℃前後を境に、自動で開閉を行います。
夏場など湿気がこもりやすい時期はしっかり換気を行い、冬場は冷たい空気を遮断することで、床下環境を快適に保ってくれます。
WB工法の場合は土台プレートという専用の部材を用いて基礎と土台の間にスペースを設けます。

右下がアンダーヘルスの取付部開口
現在はまだ工事途中のため、「アンダーヘルス」本体は取り付けておりませんが、開口部分には防虫ネットを施工しています。
また、この風窓を設ける際に特に重要になるのが「基礎の補強計画」です。
開口部を設けることで、その周辺には力が集中しやすくなるため、補強が不十分だとひび割れの原因になる可能性があります。
そのため、事前にしっかりと配筋計画を行い、自身の目でも確認・検査を行ったうえでコンクリートを打設しました。
普段は完成後には見えなくなってしまう部分ですが、こういった“見えなくなる部分”こそ、住まいの耐久性や快適性に大きく関わってきます。
完成後だけでは分からない部分も今後のブログで少しずつご紹介していければと思います。
今回はここまでとなります!
次回は、次の工程である「土台敷き」についてご紹介したいと思います。
ぜひ次回もご覧ください!

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